イメージ [スキー指導法]
イメージの大切さ、も書き込みましたが、上級レベルを目指すのであれば、頭の中で動画になるまで、トレーニングする事が必要です。
今では当たり前のことのように言われていますが、この壁中々厚いですよ。
静止した絵柄を、演じた動きを動画にし、目指す絵柄を動画にすることで、反省点、つまりどこを修正するか、こんな構図かな。
初心者の段階ではどうしてもスナップ写真になってしまいます、が、これを繰り返す事で、徐々に動画になります、とにかく、これもフィードバックして何度も繰り返す必要がありますね。
レベルが上がるに応じて進歩していきます。
中級位になると、コマ送りくらいにはなるはずです。
ポイントは前述しましたが、自分の滑った結果のイメージと、目的のフォームの比較が出来るくらいまで引き上げてやることです、勿論口頭で、スナップがコマの状態の動画になるまで誘導する必要があります。
もつとも、その能力は、レベルアップとともに自然に洗練されますが、少しアドバイスする事で進み具合も早まる事と思います。
落ちる [スキー指導法]
これは、感覚的な言葉なので、それぞれだと思うのですが、
アルペンのスキーは基本的に高い所から、低い所へ、移動する(落ちる)という目的がある、そんな所から使ってみた言葉です。
この感覚の注意点は、頭から落ちるのではなく、身体全体の感覚で捉えさせなければなりません。
分かり易い斜面があります、クニックに成った斜面です、急に斜面が急斜面になると、身体が遅れている人は、はっきりした後傾になります。
この落ちるという感覚には、かなりレベルの高い要素がありますので、上級者には是非とも吸収して欲しいかんかくですね。
道具 [スキー指導法]
今のカービングスキーに合わせて考えられて指導法に思われていますが
この考えは以前からあったんですよ。
プルークボーゲンにスピードが加わってくると
内側の膝がインサイドからアウトサイドに変えるようになります。
このことで大概の場合平行操作に移行するはずです。
ところが、なくて七癖といいますが、プルークのスタンスが癖となり、平衡を誘発するほどのスピードが得られず、プルークから脱出できない、そんな人もいます。
ただ、カービングスキーが出現したことで、結果に変化が見られます。
サイドカーブがきつい事で、膝間接に与える、反動が大きいので反射として、膝の返りがスムースに現れるようです。
しかも、身体を回しこむ(ローテーション)ことでターンしようとすると、回りすぎるので、バランスが自然と取られるメリットもあります。
つまりカービングスキーの登場で、平行操作への移行がスムースに、尚且つ早くできる、可能性を作り出しました。
ワンポイント [スキー指導法]
トレーンを繰り返す事で、安定を掴むことが出来、後ろに付く事で無意識に斜面になれることが出来るようになると思います。
ここでも、気を散らすと言う事の必要性が出てきました、どういった場面でも、メンタル面は重要です。
ある程度安定感を見出したら、フリー滑走に移りより確実性を要求していきます。フリー滑走では距離、視界、斜面状況、斜度の選択が重要です。
斜面状況とは斜面のねじれ、凹凸、雪質などがそれです、レベルと技術の状態(動きが右か左に片寄っている場合等)で片斜面などでも使い道はあります。
イメージ作り等のアドバイスも必要です、指導員の立ち居地によっても、変わってきますが、斜面の下にいる場合、ワンポイントのアドバイスとスタートから終点までの総合イメージのとり方などのアドバイスが贈れます。
スタート地点にいれば、ワンポイントのアドバイスが贈れます。
約束事 [スキー指導法]
前述では、部分練習、トレーン、フリー滑走と言った練習方法が有る事に付いて触れました。
指導員であれば、当然毎日使うもので大概の指導員は理解していると、承知していますが、現場を見ると、どこまでが理解されているか、疑問に感じることがあります。
部分練習では、練習のバリエーションと言うものが有りますが、生徒の不得手を見い出して克服させるためにどんなバリエーションを使用するかを選択し、フィードバックを繰り返すのが基本です。
人によって動きの性質が違う場合が有りますので、ただただマニュアルに忠実ではいけません。あくまでも、生徒の持つ資質を見極め、バリエーションを選ばなければ意味がないと言う事です。
その為には、マニュアルからより進展させたバリエーションを持たなければ成らないし、幅も広げなければいけないと思います。
次にトレーンですが、これが簡単なようで中々難しいのです。トレーンは指導員の後に生徒が滑るという方法ですが「さあ、いくよ~」というだけでやるものではないのです。
まず、約束事をちゃんと決めることが大事です、たとえば、滑走ラインを外さないということ、離れないと言う事(指導員トレーニングでは、前の人のテールに当たる位と目安を決められた)などが上げられます。この方法は上達段階を更に引き上げる時に、極めて有効な手段です。
注意点は生徒のレベルを見極め、限界速度知っておく事。初めての斜面に入る場合、コース取りを工夫する、限界速度を設定し、フィードバックを繰り返しながら速度に慣れさせる。
この辺りの時点から、目的をはっきりさせた方が良いと思います。SAJでは、検定に順次、講習を行いますのでその必要もないかと思いますが、その場合なら、なおさら基準となるターンに慣れることが必要になります、勿論スピードも必要とされます。
緊張から安心 [スキー指導法]
スキー上達の必修条件に、斜面、スピードをクリァーすることがあります。
どちらも意識の改善が必要になります、つまり人の気持ちを操作すると言う事の関わるようになるのです。
まづ、安心できる斜面設定、これは、何度も言いますが、上級者が思っている以上に初心者は緊張するのでその辺の見極めが重要になります。
何度も繰り返し余裕が見られるようになってから、わずかづつ、斜面の条件を引き上げていく方法、生徒のレベルより少し条件を引き上げて、安心の出来る斜面を使用する。この二つの方法を使い分けます。
使用する方法は部分練習とトレーンそしてフリー滑走、部分練習では、細かい要点の習得を目的とします、斜面が変化すると動きに変化が見られますので、急になったとき、骨格が強く変化する事を見逃してはいけません、その辺が分かっていれば生徒の心理状態も掴みやすくなります。
決して無理をさせてはいけないのです、常に緊張から安心へのフィードバックを忘れないこと、
途中ですが今日は少し忙しいのでこの辺で続きは後日、ではでは
踏み込む [スキー指導法]
技術指導とメンタルトレーニングは常に併用されるべきです
指導員としてはこの辺が重要な所ですが、生徒がここでスキーをやめるのか、続けるのかに関わっている事を意識することが必要なのです、やりたくないなんて事になれば死活問題ですので(笑)
さて、縦の動きがあれば、横の動きがあります。
横の動きには、エッジング、回転に変化していく動きに通じるものですが、まずエッジング
この感覚は既にプルークのスタンスを取る段階と、傾斜を上る時に使う階段歩行等の歩行練習の段階で触れておくと、生徒さんも理解しやすいと思います。
スキー靴を倒すことでエッジを立てると、教えるのではなくエッジを踏み込むことでエッジングをする。
同じように思えますが実は全く違うのです。ここをしっかり理解してもらえれば高度な技術も習得が早くなりますし、理解も出来るようになります。いかに初歩の段階で何気なくこなしている練習の中に次のステップへの要素を注ぎ込んでいるかは、指導員のレベルの差と言えます。
指導員として絶対に使ってはいけない言葉に、「こんな事もできないのか」と言ったような言葉があります。自信を持たせるはずの指導員が、自信喪失をさせるのは、本末転倒で、それでも続けて講習できるのは、生徒さんの性格が良いと言うだけで、指導力があると言う事では決してありません、そう思うとすれば単なる自惚れですから間違えないように。
次の課題は、きっと斜面選択と言う事になると思いますが、これは中々難しいですね。
二つのことを考えなければなりません
一つ目、対象になる生徒さんの安心して練習できる斜面
二つ目は、そのレベルよりも少し上の練習へつなげる斜面
明日はこの辺りに触れたいと思います。
意識を飛ばす [スキー指導法]
メンタル
前にも書き込みましたが、初心者が生まれて初めてスキーを履くことは上級者が思う以上に心理的な影響を与えます。このブログのコメントにもありますように、怖いからもう遣ってません、指導員が付いてこれでは悲しいものがありますね。
先ずは、平地を上手く活用する事、この意味はわかると思いますが、安心感を持たせた中で上達を目指すということかな、ポイントは意識を散らすことが大事です。
低学年の子どもの指導の例ですが、言葉で理論を語っても中々理解しませんし、怖いと思えば素直に動きませんが、しかし、それが意識的に楽しいことに思えれば無理をしても動くのです。
此処だけの話ですが(内緒ですよ)
子ども達には見せるだけなんです
ちょっとその時の会話を暴露しますね
制動プルークを教える時
「こんな形作れるかな~」
「簡単だよ、出来るよ」
「ほんと、じゃやってみようか」
「ほんとだ、すごいね、じゃこんなのは」
こんな調子かな、経験から子ども達から声が出るようになると80%成功です
子どもの能力は予想をはるかに超えます、それ故自信がつくと調子に乗るきらいがあります。危険を避けるために十分注意が必要です。
先ずルールを決めます。ここもポイントですよ。
前の人を追い越さない、追い越すと罰金(うそですよ~)
先頭を追い越すとストックで刺す(本当ではありません)
あんまり語りたくなかったな~
この中に意識を飛ばすと言う方法の意味が含まれています、あくまでもここでの目的は、制動です、つまり、追い越さないと言うルールの中にその要素を盛り込んだわけです、これで制動がほぼ完成です。
よかったら、使ってみてください、ただし、ストックで刺すと言う表現は微妙なので使用禁止にします
成人でも通用する部分もありますので、考えてみてください、今日の一例でした
連動して動く [スキー指導法]
指導の内容は、大まかに言うと、上級者でも初心者でも厳密には変わりません。レベルに応じて動きの質が繊細になっていくのだと思います。
縦の動きを考えて見ます、身体の伸縮の動きがそれです
首、脊髄、股関節、膝、足首がそうです
これらは、一部が動くのではなく、連動して動くのです
当たり前すぎるのですが、よく足首にこだわる説明をする指導員がいますが、生徒さんには分かりづらいと考えるべきです。上級レベルになると、間接を曲げる動作は、伸ばすために曲げると言えると思います。目的はスキーに対して自分の体重をかけるための、曲げるですね(加重)、逆に、伸ばすは、間接を伸ばすと言う事でスキーを踏み込んでいく(加圧加重)と言う事に成ります。
初心者にもこのことを理解して取り組めば上達度は早くなるはずです。
カービングスキーの登場で指導の内容もかなり変化してきましたが、人の身体のつくりは変化しているわけではないので、動きのメカニズムが変わるはずはないのです。
脱力というのがありますがこれは今までの説明とは逆に身体を縮める時に力を抜く訳ですが、これは高い所から飛び降りたりする時に衝撃を吸収するため、膝の力を抜きますが、あの感覚ですね。脚部の動きにはこの二通りがあります、つまり力を抜くか、付加をかけるかです。
初心者であってもこの辺も理解して指導に当たるべきです。
バランス [スキー指導法]
生理学的なことをもう少し、男女の違いについて、女性は出産の関係で骨盤がずれるように作られております、この特徴を理解して指導に当たる必要があります。
斜面に立ったときの立ち方が、男性とは微妙に違う人がいますのでその時のアドバイスもしやすいと思います、その他にも何かと影響する事があるため、気に留めて置く必要があります。
腕の振りの方向については、リカバリィー動作に影響が出ますのでよく理解しましょう。
手を身体の内側に巻き込んでくると、体も回りやすくなります、逆に外へ開いていくと後形になり易く身体が遅れてきます、つまり手の前後への位置関係が、微妙なバランスを保っていきます。
前傾姿勢を伝える事には中々苦労しますね
足首を曲げる感覚は伝わりづらいと思いませんか、現場でよく引き合いに出すスポーツにバスケットがあります。
シューウトする直前に力を貯める、あの瞬間の事です、こんなふうに、その人が体験したであろう感覚で説明してやると解り易いと思いますね。
この他、平地でバランスを崩さない程度の軽いジャンプをする方法もあります、これはよく使われる方法ですが、前後へのジャンプも効果的です。
この時点での目的は前傾姿勢ですので、ポイントはジャンプする瞬間と着地する瞬間です。
ジャンプはいろんな場面で応用できるので、どんな時に応用できるか工夫してみてください。